短編SS
ランドセル始発、ゆめのまち行き。
ぼくは、勇気が出なかった。
学校に行く勇気が。
でも。今日は頑張った。
ランドセルを開いたんだ。
だけど。
――そこにあったのは、教科書でも、ノートでもない。
きらきらの、星空だった。
それが、あまりにもきれいで。ぼくは思わず、その中に手を入れていた。
すると――
「うわあああぁ!?」
――その星空に吸い込まれたぼくは。
気が付けば、列車に乗っていた。
『ランドセル始発、ゆめのまち行き。次は、ゆめのまち、ゆめのまちー……』
ふかふかの椅子の上で。がたんごとんと揺られながら。
ぼくは列車の走る先を見た。
そこには――
――『ゆめのまち』が、広がっていた。